合意更新と法定更新

借地契約は「更新」が可能

 旧法での借地契約や、新法での普通借地契約の場合、契約締結時に定めた期間満了後も契約の更新を行い、借地契約を続行することができます。

 この際、地主は借地権者に更新料の支払いを請求することが多く、その相場は借地権価格の8〜10%、更地価格の3〜5%と言われています。しかし、実際には土地の広さや借地権者の支払い能力によってもその金額は左右されます。

 また、更新の際には更新料の支払いだけではなく、それまでの契約内容に不備や不満があればその点についても話し合いを行い、双方が合意すれば契約内容を変更する場合も有ります。 

特に地代に関しては、長い契約期間中の経済環境の変化に合わせ、更新のタイミングで見直しが行われることが多く見受けられます。

 このように、双方がその内容を合意した上で行う更新を「合意更新」といいます。

 

更新料を支払わなくても更新は行われる

 更新料の支払いや更新についての話し合いを一切行わなくても、借地権者が更新を請求し、その借地上に建物がある場合には自動的に更新が行われます。これは旧借地法・新借地借家法両方で「自動更新の原則」として定められており、これによってなされる更新を「法定更新」といいます。

 法定更新をした場合、契約内容は賃貸借期間を除き更新前と同一の条件が適応されます。

 そして、賃貸借期間については、旧借地法においては、堅固建物は30年、堅固建物以外については20年となり、新借地借家法においては、最初の更新の時は20年、その後は10年になります。

 なお、契約締結時に「更新料の支払いに関する特約」がなされている場合には、更新料の支払いは義務であるという考え方に変わります。この場合に更新料の支払いを怠ると、状況によっては契約の解除が認められてしまうこともあるので注意しましょう。

 

合意更新のメリット

 現状では、多くの借地権者が更新料の支払いを行って合意更新の手段をとっています。その大きな理由は、更新料の支払いは「地主との信頼関係」を築く上で、非常に重要な役割を果たしていると考えられているからです。

 借地権の場合、建物の建替や条件の変更、借地権の譲渡等、様々な場面で借地権者は地主の承諾を得る必要があります。その際、借地権者と地主の間で良好な信頼関係が築けていれば、その話し合いは円滑に行われます。地主によっては、親子間の譲渡であれば承諾料を免除してもらえるようなケースもあるのです。

 どんなに法律でその権利が守られていたとしても、借地契約は「人間同士の付き合い」です。借地契約が継続される以上、地主と借地権者は切っても切れない縁の相手となります。

 その相手との人間関係を良好なものにできること。それが、合意更新の最大のメリットなのです。

 

法定更新のデメリット

 実際には、更新料の支払いの有無に関わらず更新がなされるのであれば、更新料の支払いは必要ないと考える借地権者がいるのも事実です。

 しかし、更新に関する話し合いに応じないような借地権者の求めに対して、地主が快く承諾をするというのは非常に難しいでしょう。承諾を得られたとしても、過去の経緯やこれまでの関係性が考慮されるため、相場より高い承諾料を請求されることも考えられます。

 なお、この場合、地主ではなく裁判所に許可を得る場合でも、総合的な判断により同様の判決がなされる可能性が高いでしょう。

 また、借地権付き建物を地主に売却して借地契約の終了をする場合にも、過去に法定更新をしていた事実があれば、その分の更新料は差し引きが行われることが多々あります。

 つまり更新料は、「地主との関係の維持費」です。

 必須ではないからといって支払わずにいると、後々かえって高くつくという可能性も十分にありえます。数十年に一度の機会ですので、気持ち良く支払っておいた方が賢明でしょう。

 

契約期間中に建物が朽廃した場合

 借地契約はその性質として、「建物の所有」を目的として土地を借りることを原則としています。

 そのため、契約後は建物を建てることによってその土地を利用しますが、途中で建物が自然に老朽化して建物としての役目を果たせない状態になることがあります。

 このような場合、旧借地法においては、更新方法が法定更新の場合は借地権が消滅することになります。他方、更新方法が合意更新であれば、契約期間満了までは借地契約が続行されます。そして、期間満了までに新しい建物の建替についての承諾を受け、次の更新時に建物が建っていれば、さらに契約を更新することも可能です。

 一度借地権が消滅すると建物の建替を望む場合には新たに借地契約を締結し直すしかありませんが、地主がその申し入れを引き受ける可能性は非常に低くなると思われます。

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