借地権の契約締結時/契約更新時/承諾料の相場とは

借地権設定者(=地主)の一番の収入源は地代収入

 地主が借地権者から得られる収入として一般的に知られているものは地代です。

 地代は安定した収入ではありますが、その相場は一般的に住宅地の場合で固定資産税及び都市計画税の3倍~5倍程度(年額)とされていることが多く、所有している土地が使えなくなるというデメリットと比較したときに、それだけでは少し物足りないと考えるかもしれません。

 では、毎月の地代以外で地主が収益を得ることができる機会はどのようなものがあるのでしょうか?

 

地代以外の収入源① 契約締結時の権利金

 地主と借地権者が借地契約を締結する際、地主は借地権者に借地権を設定することの対価として「権利金」を請求する場合があります。権利金の性質については個々のケースによって異なるとはいえますが、簡単に言うと建物賃貸借契約の際の「礼金」に近いようなイメージです。

 権利金の相場は借地権価格と同等と考えられています。ここでいう「借地権価格」とは、その土地の価格に借地権割合を掛けて計算したもので、借地権割合は国税庁がそれぞれの地域ごとに設定している財産評価基準書の路線価図が参考になります。例えば東京都内の住宅地の場合、60~70%程度です。

 権利金は必ず授受されるものではありませんが、大きな収益のひとつとなりますので、もし受け取らない場合はその分地代を高めに設定するなどの工夫が必要です。

 また、契約締結時にそのほかに敷金や保証金という名目の金銭の授受がなされることもあります。敷金に関しては借地権者が負う債務の担保として交付されるため、基本的には契約終了時に借地人の負担する債務を差し引いて返還となり、地主の収益には結びつきません。保証金の性格についてはケースバイケースとはいえますが、一般的には敷金と同様の性質のものとして契約終了時には借地人に返還されることが予定されているということが多いとされています。

 

地代以外の収入源② 契約更新時の更新料

 借地契約を更新する際には「更新料」の授受がなされる場合があります。更新料の相場は都市部では借地権価額の3~5%程度とされていることが多いようです。

 これに関しては、契約当初から更新料の支払いを特約として設定し借地権者が合意していない限り、原則として借地権者に支払い義務はありません。

 借地権者が地主との長期的な信頼関係を構築するために支払いの合意をするというケースは少なくありませんが、契約の段階で更新料の支払いの義務やその金額について、双方に見解の違いがないように明記しておく必要があります。

 

地代以外の収入源③ 契約条件等の変更について承諾する時の承諾料

 地契約では、当初の契約を締結時点で「建てる建物」について種類、構造、規模、用途について定めておくことが一般的です。また、建物の増改築を制限する旨の特約があるのが一般的です。そのため、建物の建替えや増築、そもそもの建物の種類・構造・規模等の条件を変更する(木造の住宅を鉄筋コンクリート造のビルに変更する等)場合には、借地権者は地主にそのための承諾を得る必要があります。地主はそれらの承諾をする代わりに、借地権者から承諾料を請求するということがあります。

 承諾料は一般的な相場として、建替えの場合は更地価格(元々の土地の価格)の3~5%、条件の変更の場合には10%程度と考えられています。この価格は、残りの契約期間や、建物がその土地面積を占める割合が以前より広くなるかどうか等の事情によって変動します。

 

地代以外の収入源④ 借地権を第三者に譲渡する際の承諾料

 このほかに、借地権者が借地権を別の誰か(=第三者)に譲渡する際にも地主の承諾が必要です。借地権譲渡の際の承諾料は借地権価格の10%程度が相場となります。

 借地権者が所有している建物を第三者に貸し出す場合は借地権の譲渡ではなく借地上の「建物」を賃貸しているだけだと考えられているので、この場合には地主の承諾は必要ありません。

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