借地権問題を解決する方法

借地権を巡って起こる問題は解決できる

平成20年の統計によると、旧法(旧借地法)借地権の世帯数は全国で117万世帯に及んでいます。日本国内の当時の総世帯数が4,960万世帯であることを考えると、50軒に1軒が「旧法借地権付き建物」ということになります。

更に、東京の場合は旧法借地権付き建物の世帯数割合は3%以上と、全国平均に比べて高くなっています。

しかし、平成15年の統計では旧法借地権の世帯数は全国158万世帯であったことを考えると、平成20年までの5年間で41万世帯が、何らかの方法で旧法借地契約を終了しているということが伺えます。

借地契約は地主借地権者双方の考え方の行き違いなどでトラブルも発生しやすく、世代を超えて不仲になり、良好な契約状況とは言い難いケースも度々見受けられます。自分たちだけでは解決の糸口が見つからず、不満を抱えながら契約を継続しているということもあることでしょう。

借地権に関する問題は、自分たちで直接話し合いを行おうとすると非常に大変な作業で、手間も時間もかかりますが、借地権に詳しい第三者を挟むことなどによって、問題を解決することができるのです。

ここでは、その場合の方法をいくつかご紹介していきます。

①地主が借地権者から借地権を買い取る

地主が最も求めている解決方法は「借地契約を終了し、土地を返還してもらう」ということでしょう。

これは立ち退き料や借地権付き建物の買取料などの膨大な費用が必要な上、借地権者が契約終了に対して理解を示さなければ話を進めることはできません。

また、万が一裁判になった場合には地主借地権者の間で「信頼関係の破壊」がなされていることが契約を終了するにあたって非常に重要なポイントとなりますが、その線引きは曖昧で、実際にはなかなか認められないというのが現実です。例えば地代の滞納の場合は、最低でも6ヶ月以上支払いが滞っていることが目安とされていますが、それでも信頼関係の破壊が完全に認められるというわけではないのです。

しかし、借地非訟事件(※)の際の介入権(先買権)を行使できる場合など、地主が借地権を買い取ることについて有効になるタイミングも実際には存在します。

地主が借地契約を締結した土地を買い戻せるチャンスは一生に一度か二度しかないとも言われているため、専門家に相談し、タイミングを見極めた上できちんと話し合いを重ねることが大切です。

②地主が借地権者に底地を売却する

地主が最終的な土地の所有にこだわらず、「借地契約を終了する」ことを目的としている場合には、底地の買取を借地権者に提案するということも可能です。

借地権者も自分で自由に土地を活用したいと思っている場合には、双方にとってメリットのある解決法と言えるでしょう。

③借地権を終了し、地主と借地権者が共同で底地・借地を同時に売却する

地主借地権者双方が借地契約を終了し、金銭を得たいと考えている場合には最も有効なのがこの方法です。現在、多くの専門家が借地権に関するトラブルの解決法として勧めています。

底地・借地権はそれぞれ単体で売却する場合、そもそも買手が見つかりにくいことや、借地権者地主の承諾を得る必要があるなど、手間もかかる上にその価格は本来の底地価格・借地権価格を大きく下回るとされています。

例えば、地主が一括買取業者に依頼して借地契約を締結したままの状態で底地を売却した場合には、本来の底地価格の半分以下になってしまうことも多々あるのです。

そのため、底地と借地権を共同売却することができれば、本来の土地の価値のままの金額で売却することができるため、双方で分配した場合でもそれぞれの利益が最も大きくなります。なお、その分配方法については借地権割合等を目安に行います。

④底地にマンションを建て、その一室を借地権者の所有にする

これは等価交換の一種で、借地契約を終了した後にマンションを建てることを予定している場合に活用できる方法です。

借地権者も毎月の地代分のランニングコストを抑えることが出来るというメリットもあり、子供の独立などのタイミングで元々の戸建が不要になっている場合には最適な手段の一つです。

⑤借地権を終了し底地であった土地を地主と借地権者で引き分ける

④と同様、現状の借地上の建物は壊すことになるので、建物の老朽化のタイミングなどで行うことが多い方法です。

壊す費用も含めて引き分ける比率を決めることになりますが、この比率を決める計算方法も契約期間中の状況なども含めて総合的に判断できる専門家に確認する必要があります。

 

この他にも、地主が多く土地を所有している場合は借地権と別の土地の等価交換を行う方法や、借地権は継続しつつ、底地の中の位置だけ変える「曳家」という方法、難しいですが旧法(旧借地法)借地権を解約して新法(借地借家法)定期借地権を設定するなど、解決法は多岐に存在します。

その地主借地権者によって需要は様々ですので、それぞれの重視している要素や目的を踏まえ、多くの選択肢から自分たちに一番あった解決方法を選ぶことが重要です。

※)借地非訟事件

借地権の法律関係に関する事項について、賃借人に替わり裁判所が通常の訴訟手続きよらず、簡易な手続きで賃借人に替わり借地人に対し譲渡の承諾などを決定することをいいます。

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